2014. 09. 12  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい- (AL作戦 vol.1)
「北方AL海域進出」
※AL作戦については一部を除き、史実準拠では行っていません。

AL/MI作戦発動。

敵機動部隊の撃破を目的とした
MI作戦の陽動として、
北方AL海域に艦隊を派遣。

20140912.jpg

これは陽動作戦であるとともに、
AL海域の深海棲艦を撃滅して
キス島撤退により失った海域を人類に取り戻す意味もあった。

AL海域陽動艦隊の陣容は

戦艦(航戦):扶桑(旗艦)、山城
重巡:青葉、衣笠
軽巡:五十鈴
駆逐艦:白雪、初雪、深雪、叢雲
軽空母:龍驤、隼鷹

作戦発動に伴い横須賀を発った艦隊は
大湊で最後の補給を受け
AL海域へと出撃した。




艦娘支援母船「戦神丸」

艦娘は実質的に海上航行が可能だが
多くの戦闘海域は遠く離れた場所にあるため
長距離航海に際しては支援母船が使用される。

支援母船は艦娘たちに生活空間を提供するのみならず、
整備、修理の空間も有し
大規模作戦における拠点としての機能も期待されていた。

またテクノスーパーライナーという超高速客船の技術を導入しており、
全長140mでありながらも島風(公試40.90ノット)よりも早い、
42.8ノットで航行できることが最大の特徴だ。

ただし、燃費に関しては資料を見た提督が
「ハゲる」とだけ述べている。

莫大な費用を要するゆえに
民間では活用できず鬼子となったこの超高速客船は
軍事転用を恐れて既存の船は解体され
一時封印技術と成っていたが、
深海棲艦に対向するために
艦娘を運用せねばならない海軍としては
強引にこれを艦娘支援母船として復活させたのだ。

とーこ艦隊では
「龍神丸」「戦神丸」「幻神丸」「邪虎丸」の4隻が
各艦隊の支援用に使用されている。

大湊よりAL海域への到着は最大船速でも約2日。
周囲警戒の駆逐艦に合わせた35ノットでの航行では約3日が必要となる。

その間、当直の任務以外の艦娘たちは
作戦に向けて英気を養うように命じられていた。

夜。
日本の暦では真夏だが北方海域の気温は10度半ば程度。
夜ともなれば一桁にほど近いくらいにまで下がる。
ましてやここは海上だ。

デッキに設えられたベンチで龍驤が一人空を見上げていた。
そこに一人の艦娘がやってくる。

隼鷹「オッス」

龍驤「なんや。前に立たんといてよ。月が見いへんやんか」

隼鷹「ああ、そりゃ悪かったね。飲む?」

隼鷹が手に持ったワンカップを目の前で振る。

龍驤「作戦も発動されたっていうのにええのんか?これ」

と言いつつ差し出されたワンカップを受け取る。

隼鷹「扶桑さんに聞いたら、一杯だけだってこれ渡されたんだよ」

龍驤「聞いた話じゃ、海軍で船の上で酒飲んでええのは日本海軍とイギリス海軍だけやって」

隼鷹「アメリカさんはダメなんだってな。海自の連中はあっちの流れに変わちゃったから、飲んじゃダメらしいぜ」

龍驤「ウチら日本海軍の流れだからええんか」

隼鷹「私としちゃ、そっちのほうがありがたいけどねえ」

互いに蓋を開ける。

隼鷹「70年前の私たちに」

互いのコップを軽く合わせた。

龍驤「70年前か~。ウチらの艦の記憶はそうなんやろうけど、艦娘としてはイマイチ実感しにくい時間やな」

隼鷹「まあ、あん時の参加艦で今回の作戦に組み込まれてんのはアタシらだけだしね」

龍驤「自分、なんで志願したん?」

隼鷹「ん? 提督から聞いてないの?」

龍驤「なんも。ウチはええねん、軽空母筆頭やし。赤城や加賀をMIの方に突っ込む言うんなら、こっちは軽空母しか出せんし。そうなるとウチが出るしかないやん。でもアンタは飛鷹とセットで運用されてるやろウチの艦隊では」

隼鷹「アタシも龍驤と同じ陰陽式だからってのは?」

龍驤「そんなん理由やったら、飛鷹が来るやろ。因縁あるアンタを提督は使いたがらんのとちゃうか」

隼鷹「ホントは龍驤も出したくなかったんだろうけどね、あの人」

龍驤「出たいか出たくないかで言えば、出たくなかったんやホントは。70年以上前のやらかしを考えるとな」

隼鷹「結果論だと思うけどなあ」

龍驤「例えそうでも、あの人の名が残ってるのが辛いんや。ウチの見てないところで、誰かが今回の作戦成功させてくれてれば気が楽になってかもしれん」

隼鷹「本当にそう思う?」

龍驤「…わからへん。今は自分が選ばれてホッとしてる気持ちもあるしな」

隼鷹「タバコいい?」

龍驤「ええけど、よう吸うなアンタ」

隼鷹「喫煙者は白い目で見られるけどさあ、タバコは大事なんだよ。色々まぎらわせるのにさ」

胸元から一本のタバコを取り出して火をつける。

隼鷹「龍驤も吸う?」

龍驤「ウチはあかんねん、昔試した見たんやけど。酒だけでええわ」

隼鷹「そっかあ。鎮守府じゃさあ、ほとんど吸う奴いないから肩身狭いんだよねえ」

龍驤「天龍あたりは吸うんやないの?」

隼鷹「いやアイツ、中身は未成年だし。アタシのこと羨ましそうに見てるけど、一緒にいる龍田の視線が怖い」

龍驤「姉妹でべったべたやな」

隼鷹が吐き出す煙は海風ですぐに拡散する。

隼鷹「お察しの通り、提督に志願したんだよアタシ」

龍驤「ウチに同情したんか?」

隼鷹「同情って悪いことなのかい?」

龍驤「……」

隼鷹「アタシらは、あの戦いをくぐり抜けた戦友じゃん? たとえそれが艦の記憶であってもさ。同じ時間を共有した仲だからこそわかる気持ちってあるじゃん。それが同情だろ?」

龍驤「…せやな。すまんかったね」

隼鷹「ありがたい気持ちがあるってんなら。帰ったらさ、鳳翔さんとこで奢ってよ」

龍驤「嫌や。それとこれはちゃうし」

隼鷹「ちぇっ」

龍驤「まあ、あれや。最初の一杯だけはアンタとの友情に奢ったるわ」

隼鷹「サンキュ。じゃあ、明日からバリバリやりますか」

タバコを携帯灰皿にもみ消して背を向けた隼鷹に
龍驤がつぶやく。

龍驤「ホントにありがとな」

AL作戦海域まであと1日。


さくっと終わらせるはずがああああ…
次からはちゃんと海戦します。
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