--. --. --  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2014. 05. 14  
◇鎮守府劇場(第9386話)
「うちの加賀の場合」


正規空母加賀、開発中。

加賀「提督」

とーこ(提督)「お?終わった?なにか良いのはできたかな」

20140514_001.jpg
加賀「やりました(ちょっと声が上ずってる」

とーこ「(あー爆戦か…こないだの作戦で使ってみたものの、思ってたより使いづらいんだよね…)」

加賀「……」

とーこ「(でもなー…こないだまで欲しがってたのを加賀も知ってるからなあ…)」

加賀「…何か?」

とーこ「(ま、いっか)よく作ってくれたね。また開発を頼むから。その時はよろしくね」

加賀「……」

とーこ「? どうかした?」

加賀「いえ。ありがとうございます提督。今回はご好意に甘えさせていただきます」

加賀は一礼すると去っていった。

とーこ「むう。もしかして顔に出てた?」

吹雪(秘書艦)「何がですか?」

とーこ「(吹雪にはわかってない感じか)……。吹雪さんや、この62型を龍驤に送る手配よろしく」

吹雪「はい。62型爆戦を龍驤さんにですね」



鎮守府内の空母訓練施設。
加賀が艦載機たちを放ち、標的に攻撃させるという動作を繰り返している。
その鬼気迫る様子に他の空母たちは遠巻きに見守る他ない。

翔鶴「あの、赤城先輩。加賀先輩の様子が…」

その呼びかけに訓練場の片隅で艦載機の調整をしていた赤城が顔を上げて加賀の様子を伺う。

赤城「うーん…そうですね。ちょっと早いですが、貴女達。片付けは私と加賀でやりますから。今日はもう上がってしまいなさい」

翔鶴「あの…でも…」

蒼龍「そういう時は口答えしない。飛龍。瑞鶴。翔鶴を引きずって行って」

なにか言いたげな翔鶴を、飛龍と瑞鶴が両脇から抱えて退場させる。

赤城「ごめんなさいね」

蒼龍「いつもお世話になってますから。このくらいどうってことないです」

赤城「あとで五航戦の娘達と行って来なさい」

赤城はそう言って4枚の硬券を蒼龍に手渡す。

蒼龍「間宮の引換券…あ、あの、別にそういうつもりで…」

さらに言葉を紡ごうとする蒼龍の唇を赤城は人差し指でそっと制する。

赤城「私はあなた方の先輩ですから。口答えはダメですよ」

やわらかな笑みを浮かべる赤城に蒼龍は反抗するのを諦めた。

蒼龍「では先輩。お先に失礼します」

赤城「はい。お疲れ様でした」

蒼龍が立ち去ると、訓練場には赤城と加賀の二人だけが残された。
いまだ一心不乱に訓練を繰り返す加賀を赤城はただ見守りつづけ、加賀の訓練は途切れることなく夜半まで続いた。

加賀「…!」

疲労の蓄積が限度を超え、加賀が体勢を崩しかけたその瞬間。後ろから赤城の手が伸びて加賀の体を支え、倒れるのを防いだ。

加賀「…赤城さん」

赤城「加賀、ご苦労さまです。まだ続けますか?」

加賀は煌々とライトに照らされた訓練場に自分と赤城しか残っていないことに気がつく。

加賀「いえ、結構です。すみません。ご迷惑をお掛けしました」

二人は片付けを終えるとライトを消して訓練場を後にする。
周囲に明かりが少ないせいか、横須賀でありながらも空には多くの星が見える。
その星空のもと、二人の正規空母は宿舎へと歩みを進めていた。

赤城「すっかり遅くなってしまいましたね。食堂ももう無理かなあ」

加賀「本当にすみません。でも、放っておいていただければ…」

赤城「それは無しです。相棒を放っておける訳はありません」

加賀「…すみません」

赤城「今日の加賀は謝ってばかりですね」

加賀「すみません。あ…」

肩を落とす加賀に赤城が微笑みかける。

赤城「あの戦いで沈んだ私たちが、何の運命かまた肩を並べて戦える。私はそのことをとても嬉しいと思ってます」

加賀「それは、私もです」

赤城「なら放っておくとか、迷惑だとか、そういうのは無しにしましょう。貴女は私の唯一無二の僚艦でしょう?」

加賀「…私は、本当に未熟です。赤城さんにも提督にも迷惑をかけてしまって…」

赤城「そういえば今日は開発担当でしたね。良い結果が出なかったのですか?」

加賀「ひとつだけ、62型を出すことができました」

赤城「すごいじゃないですか」

加賀「ですが、あの機体は艦戦としても艦爆としても中途半端な性能ですから…」

赤城「提督はあまり喜んでくれなかったのですね。ヒドイなあ」

加賀「いえ。提督からはお褒めの言葉を頂きました。ですが…」

赤城「ああ。気を使って褒めてくれたってことがわかったんですね。まったくもう、そういうとこ中途半端なんですよね、あの人」

加賀「いえ。不甲斐ないのは私ですから」

赤城「それで、一心不乱に訓練をしていたと」

加賀「私が提督のお役に立てるのは正規空母としての役目が本分ですから…」

赤城「加賀。ひとつ思い違いをしています」

加賀「…なんでしょうか?」

赤城「あの人は割と自分に正直です。感情面なんかは特にそうです。なので、加賀が役に立たない存在であると判断したなら、手元に置いておこうなんて思わないんですよ」

加賀「……」

赤城「気を使ってでも褒めてくれたということは、加賀の次に期待してるってことです。だからその期待に答えればいいのですよ。無理に身体を酷使しては、その次の機会を逃すことになりますよ」

加賀「そうですね…仰るとおりです。次は必ず…」

赤城「その意気ですよー」

加賀「しかし、赤城さんはよく提督の性格や行動がわかりますね」

赤城「それはあれですよ。私も提督に対して抱いている気持ちは、加賀と同じものですから」

加賀「!」

赤城「せめて男性だったら気持ちを伝えることも出来るんですけどねー」

加賀「まったくです」

星空のもとで二人の空母は顔を見合わせて笑いあった。



後日。

とーこ「さて、赤城。お前が間宮の引換券をギンバイ(かっぱらい)したってネタはバレてるわけだが、なにか釈明は有る?」

赤城「そうですね。アイスクリームより、羊羹を頂いたほうが良かったかなと後悔しています。アイスはすぐ無くなりますけど、羊羹は数日間は楽しめたでしょうし」

とーこ「てめえ…。今返せば、反省文だけで済ましてあげるつもりだけど?」

赤城「無理ですよ。使ってしまいましたので」

とーこ「……」

加賀「提督。赤城さんに引換券で私も頂きました。私も罰を受けます」

赤城「(そんな事しなくていいのに)」

加賀「(貴女は私にとっても唯一無二の僚艦、でしょう?)」

赤城「(むう。こんなときにそう言われたら、何も言い返せないじゃない)」

とーこ「……(赤城と加賀が使ってないことは間宮に問い合わせて知ってるんだよね。使ったのが誰かも想像つくし)」

とーこは深くため息をつく。

とーこ「二人とも反省文を提出。あとは鎮守府内の勤労奉仕を50時間行うこと。サボるなよ?」

赤城・加賀「はい!」

とーこ「あ、ひとつだけ。私はお前たちを信頼してる。だからこそ、お前たちも今後は何ぞ有るときは私に頼れよ?」

赤城・加賀「はい!ありがとうございます!」

二人は深々と頭を下げると執務室から出て行った。

吹雪「いいんですか?」

とーこ「良くはないけど、良いことにした。穴埋め処理頼むよ」

吹雪「了解です。司令官は優しいですね。私はそういうところ好きですよ」

とーこ「(笑いながら)そう言ってもらえると報わるね」

鎮守府で起こったある日の出来事でした。


長文をお読み頂きありがとうございました。
一言申し上げると「どうしてこうなった!?」
妄想が激しすぎるぞ私ぃ~~~~!wwww
Twitter RSSフィード iGoogleに追加 MyYahooに追加 はてなブックマークに追加
NEXT Entry
ロマサガちっく
NEW Topics
ちんじふ劇場【5月まとめ】
活動休止してます
明日ですが、C88の情報
歩いて帰ろう
長門と花火大会
本日丑の日
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
Twitter(ていふのヒト)
カレンダー
これまでの読者
ブログ内検索
アクセス解析

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。