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2014. 09. 28  
※思いついたので。本筋は本土防衛戦直前の状態です。

-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい-(2014年9月28日)
「携帯狂の詩」

とーこ(提督)「iPhone6かあ…昔ほど話題ではないけど、まあちょっと気になるよねー」

吹雪(秘書艦)「そうですか?」

とーこ「ん? 気にならない?」

吹雪「私たちの場合、海上にいるとほぼ電話とかは使用できないので…」

とーこ「ああ、なるほどね…でも、イムヤはスマフォ使ってたよな…」

吹雪「そういえば、よく手元で操作してますね」

とーこ「案外もうiPhone6とか使ってるのかもしれない。聞いてくるか…ちょっと出てくる」

吹雪「あの…(まだ執務中なんですけど…)」



とーこ「大鯨が潜水艦たちはこのへんに居るって…おお居た居た。イムヤ~」

伊168「あら?呼んだ? 司令官」

とーこ「お前ってスマフォ使ってるよな」

伊168「別に勤務中は遊んでないわよ」

とーこ「いや、それは別にいいんだけど」

伊58「(いいんでち?)」
伊19「(いいの?)」
伊8「(いいんだ?)」
まるゆ「しおいさん。すまほってなんですか?(無垢1」
伊401「うーん…ちょっと私もわからないなあ…(無垢2」

とーこ「どんな機種使ってるのかなって」

伊168「別に珍しいものじゃないわよ。BlackBerryのだし」

とーこ「……はい?」

伊168「BlackBerryよ。スマホって行ったらBlackBerryしか無いでしょ」

とーこ「……お前、すげえな」

※BlackBerryってこういうの、分類上はスマートフォンです。
blackberry_multiple.jpg
参照:.amtelnet.com
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2014. 09. 27  
20140927 - コピー

つい買ってしまった。

まあ、公式絵師ではないにしても
イラストは描き下ろしだし、ちょっちいいかなって…

ウェハースってそんなに食うものじゃないし
間宮のバニラ味という謎なフレーバーではあるのだけど
まあ満足。

しかしあれだね。
私の子供の頃はビックリマンチョコというのがあって
シールだけとって中身(ウェハース)を捨てるってのがあったけど
艦これウェハースで、いい年した大人が
同程度の精神年齢しかない事に驚いた。

中国よ、日本人の底辺の民度なんてそっちと変わらんで~
2014. 09. 26  
もっと気楽に書きたい。

ここのところ書いてるのは
だいたい2~4時間位かけて書いてるから
ブログじゃナイデ~ス

でもシリアスな話も大好きです。
他人が書いてるシリアスはなんか方向性が好みじゃない。

困った話だね。
あ、巨人が優勝した。
2014. 09. 25  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい-(MI作戦Vol.3)
「MI島確保作戦」

MI島攻略の勝利の喜びもつかの間、
深海棲艦はいち早く増援艦隊を呼び寄せ
MI島の奪還に動いた。

僅かな時間で再出撃となった聯合艦隊の艦娘たちは夜の闇に覆われた海域を
最後に敵艦隊の位置が確認されたMI島の東南東方面へ進んだ。

進む最中で深海棲艦の増援艦隊と遭遇、
これを撃破していくも偵察時に発見したという大型深海棲艦は見当たらず、
敵主力艦隊の存在が艦娘たちのプレッシャーとなっている。

主力艦隊を逃せば、
ここまで積み上げてきたMI島攻略の成果が無に帰すのだ。

水平線に暁の明かりが灯り、
闇一色だった空が濃紺にまで薄まり始めていく。

赤城「夜明けですか…」

加賀「好都合かもしれません。さらに索敵機を…」

榛名「ハルナ1号機、北東に敵艦隊発見です!」

加賀の言葉が終わらぬうちに、榛名が声を上げる。
榛名搭載の零式水上観測機が敵艦隊をとらえたのだ。

金剛「榛名。敵艦隊の編成を教えるデース!」

榛名「…空母型の大型深海棲艦が1、ヲ級Fが2、ル級Fが1、ニ級後期型が2です」

聯合艦隊の艦娘たちからワッと歓声が上がる。

赤城「敵主力艦隊ですね! 榛名さんお手柄です!」

加賀「空母型の大型深海棲艦というのは?」

榛名「空母棲鬼と同じか、それ以上だと判断します」

蒼龍「『姫』クラスでしょうか…」

飛龍「これは大航空戦になりますね」

赤城「全艦、戦闘配備を第1種に変更。北東に進路をとれ!」



20140923.jpg
聯合艦隊、敵主力艦隊と接触。

龍神丸の船上で提督はその報告を聞いた。
もはや前段階として積み上げるものはすべて積み上げた。
あとはそれが織りなす集大成の完成を待つばかりだ。

響(Bep)「…司令官?」

とーこ(提督)「ん? 何だい?」

響(Bep)「笑っているのかい?」

とーこ「笑う? なんで?」

響(Bep)「…見間違いだったならいいんだ」

とーこ「(笑っていた? この状況で?)」

自覚していないだけに背中に冷たいものが走るのを感じる。
艦娘たちを死地に追いやりながら、
それに愉悦を感じていたなどあってはならないことだ。
わずかながらに残る理性はそう訴える。

響(Bep)「(やっぱり笑っているよ…司令官)」

響はひどく悲しい気持ちになった。



20140923_2.jpg
空母棲姫「ヒノ…カタマリトナッテ…シズンデシマエ……!」

赤城「第1次攻撃隊! 発艦して下さい!」
加賀「ここは譲れません」
飛龍「友永隊、頼んだわよ!」
蒼龍「江草隊、飛龍に遅れを取らないでね!」

200を超える艦載機が陣形を組んで敵艦隊へと迫る。
敵艦隊の空母からも同様の艦載機が飛び立ってきた。

摩耶「対空防御! 近寄らせるな!」

第2艦隊が摩耶を筆頭に空へ向けて弾幕を張るも
対空砲火をすり抜けてきた敵艦載機が加賀に襲いかかる。

赤城「無事!?」

加賀「ええ。赤城さん…貴女を残して沈む訳にはいかないわ…」

敵艦攻の雷撃により加賀、小破。
こちらの第1次攻撃隊はニ級後期を1撃沈、ヲ級1小破。

金剛「さぁて! 行きますヨ~! Burning Love!!」
榛名「勝手は! 榛名が! 許しません!」

金剛、榛名の主砲が轟音を立てて敵艦隊に砲弾の雨を降らせる。

飛龍「第2次攻撃の要を認めます、急いで!」
赤城「第2次攻撃隊! 全機発艦!」
加賀「あたまにきました」
蒼龍「蒼龍隊は対空警戒を厳として」

空母棲姫「オチロ! シズメ!」

激闘は十数時間に及んだ。
聯合艦隊の損害は榛名が小破。赤城、蒼龍が中破。加賀、飛龍が大破。金剛は損害軽微。
敵主力艦隊は空母棲姫損害軽微。ヲ級Fを1、ニ級後期型を2撃沈。ル級F、ヲ級Fが1中破。

加賀「これ以上の戦闘継続は、私達には無理ですね…」
赤城「第1艦隊は後方に下がります! 第2艦隊、お願いします!」

鳥海「追撃します!逃がしません!」
摩耶「ハハ! こっからが本番だぜ!」

戦場は再び夜の帳に覆われる。

神通「探照灯照射!」

神通の探照灯が空母棲姫を捕らえた。

空母棲姫「オノレ!」

敵艦隊からの砲撃が神通に集中する。
集中する攻撃を巧みな操艦で避け続けながら、
探照灯の光は依然、敵艦隊を捕らえ続ける。

神通「攻撃を集中させて!」

島風「五連装酸素魚雷! いっちゃってぇー!」
時雨「ここは譲れない」
夕立「夕立、突撃するっぽい!」

水雷戦隊の雷撃によりヲ級F、ル級Fを撃破。

鳥海「残るは空母棲姫だけよ! 主砲よーく狙ってー…撃てーっ!!」

空母棲姫「アアアア…ヒガ…キエナイ…マンシン? ソンナハズハ…」

摩耶「ごちゃごちゃうるせぇ! これでも食らいやがれ!」

摩耶の砲弾が空母棲姫を捕らえる。
20140923_3.jpg
空母棲姫「シズカナ…キモチニ…そうか…だから私は……」

フタサンニイマル。
聯合艦隊、空母棲姫からなる敵増援艦隊主力を撃破。



20140923_4.jpg

敵増援艦隊主力撃破の報は
すぐさま龍神丸で待つ提督にも伝えられた。

とーこ「状況終了。現時点で戦闘態勢を解除する。聯合艦隊の全艦、よくやってくれた。鎮守府にも打電『ワレ、MI作戦ヲ完遂セリ』」

響(Bep)「司令官、お疲れ様」
川内「まあ最後に出られなかったのが残念だけど」

とーこ「お前たちもよくやってくれたさ。70年目の勝利か…」

「観月提督、鎮守府より通信です」

※提督は観月刀古という名前です。

とーこ「ありがとう。つないでくれ」

???『こちら横須賀鎮守府艦隊本部、大淀です』

とーこ「どうかしたの? 作戦終了はさっき打電したとおりだけど」

大淀『提督、これから報告することを落ち着いて聞いてください』

とーこ「?」

大淀『5時間前。硫黄島守備隊より、深海棲艦の大規模艦隊発見の報告がありました』

とーこ「大規模?」

大淀『10前後の大型深海棲艦を含む150隻の大艦隊が北上中とのことです』

とーこ「はあ!? 何だその数」

大淀『硫黄島守備隊の零式水上偵察機が敵艦隊に発見されるまで約3時間、その動向を探っていましたが…』

とーこ「……」

大淀『敵艦隊の目標は本土への攻撃にあると判断されました』

提督は力のままにコンソールに拳を打ち付ける。

とーこ「つまり、我々の作戦は壮大な釣餌で、深海棲艦の真の目的は本土強襲にあると?」

大淀『…はい。敵艦隊の航行速度は約30ノット。本土到達まであと15時間の計算です』

MI島より本土までは約4000㎞。
龍神丸の全速力を持ってしても約53時間を要する。

大淀『すでに大本営、軍令部には報告済みです。あと数時間後には国民に対して公表と避難指示が発令されるとのことです。提督、私達はどうすれば…指示を、指示をお願いします』

思い起こせば、前大戦のミッドウェー攻略作戦では
海軍の暗号が筒抜けとなっていたという。

AL/MI作戦が深海棲艦側に察知される可能性を全く失念していた。
勢力を傾けて行う大規模作戦の間は鎮守府の戦力は落ち、本土の守りも薄くなる。
それを深海棲艦側が突くことを何故想定しなかったのか。

戦争は常に悲観的な予測で行うものだと、かつての上司だった人物は言っていた。
言葉では理解していた。

だが、作戦遂行のために積み上げたもので満足し、
攻め込むことだけを考えて、攻め込まれることを全く考えていなかった。

赤城や加賀の慢心を咎めながら、
一番慢心に浸っていたのは自分自身であったのだ。

とーこ「(どうすればいい? どうすれば…)」

現在は遠距離との通信も可能であるが、
深海棲艦が本土に接近するにつれてこれはほぼできなくなることが予測できた。
深海棲艦はある種の電磁波を発し、通信を阻害するのだという。

それ故にこの場から本土防衛の艦隊指揮は行うことはできない。

とーこ「大淀、その場に吹雪はいる?」

吹雪(秘書艦)『はい、司令官』

とーこ「長門、陸奥、大和は?」

長門『揃っているぞ提督』

しばしの沈黙。
提督は両目を閉じて、極力平静を保つべく、大きく息を吐きだした。

とーこ「これより、吹雪を艦隊司令代理とし、本土防衛戦における指揮官に命ずる」

20140923_5.jpg
MI作戦終了。作戦は本土防衛戦に移行します。
2014. 09. 23  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい-(MI作戦Vol.2.5)
「泉湯(せんとう)民族の本領」

赤城「敵の増援部隊ですか…」

MI島攻略を果たし龍神丸へと帰投した聯合艦隊の面々は
すぐさま増援艦隊の報告がもたらされ、勝利の歓喜は雲散霧消した。

とーこ(提督)「空母棲鬼の死に際の言葉が気になってさ。鳥海と川内に偵察に出てもらってたんだ」

榛名「そのために編成を変更されたんですね。さすが提督。榛名、尊敬します!」

とーこ「HAHAHA。もっと尊敬していいのよ!」

金剛「…雷みたいデスネ」

響(Bep)「違うよ。雷はもっと自信たっぷりに言う」

金剛「ナルホド」

加賀「敵の増援部隊は今どのような状況なのですか?」

とーこ「MI島の東南東でロスト。MI島に上陸した陸軍部隊が設置した電探にはかかってないって報告だからコチラの様子をうかがっていると見てる」

蒼龍「でしたら、こちらから打って出るしかないですね」

とーこ「うむ。帰投早々で悪いのだが、すぐに艤装の補修と休憩をとってくれ。再出撃を3時間後とする」

飛龍「増援部隊を排除すれば、私たちの勝利ですよね?」

とーこ「ああ、あと一息だ。みんな、ここが正念場になる。気合!入れて!行ってね?」

摩耶「何で疑問形なんだよ…」

金剛「というか、ソレは比叡の台詞デショ~」



艦娘支援母船として居住性に重点を置いた龍神丸の船内には
豪華客船飛鳥II同様の海水を真水に還る装置が搭載されており、
日本製客船の特徴である大浴場が備わっている。

鎮守府内の大浴場は富士山のタイル絵があるような
古き良き銭湯を思い起こさせる作りだが、
各支援母船は客船に準じた居住空間となっているため、
大浴場はリゾートスパのように作られている。

どちらにしても通常の入浴効果だけでなく、
損傷の修復機能を促進させる働きがあるようになっているが、
年頃の艦娘の中には鎮守府の大浴場より
こちらの方を好むものも少なくないという。

MI島攻略を果たした艦娘たちは
疲労回復と汚れを落とすのを兼ねて
全員がこの大浴場に集まっていた。

金剛「Bathは命の洗濯デスネー」

榛名「はあ…榛名、お湯にとろけてしまいそうです」

加賀「ゆっくり浸かっているのもいいのですが、この後に出撃だということも忘れずに」

金剛「それは赤城に言うべきコトネ」

加賀が赤城の方に視線を向けると、
駆逐艦の面々とジャグジーではしゃぐ姿があった。
加賀は思わず頭を抱える。

蒼龍「まあ、厳しい戦闘続きでしたから、リラックスは大切ですよ」

飛龍「昔と比べると楽してる気がして申し訳ない気もしますけど」

かつての海軍の軍艦の居住性は良いものではなく、
風呂に貴重な真水を使用するわけには行かず、
海水を使用したものがほとんどだった。

また多数の水兵たちが一度に入ることから
リラックスを出来る場ではなかっただろう。

加賀は少し前に提督と会話したことを思い出す。

「大切なのは万事滞り無く終わらせることではなく、問題が発生しても慌てずに適切に対処することだよ。そのために加賀はもうちょっと肩の力を抜いた方がいい」

加賀「肩の力を抜く…」

金剛「カガはアレダネー…えっと、何でしたッケ? 首元の裏のところ」

榛名「首元の裏…? 『うなじ』ですか?」

金剛「ソウ、それネ。カガはうなじが綺麗ダネー」

加賀「は?」

金剛「首が細いカラ、綺麗に見えるのカシラ?」

榛名「そうですね。加賀さんはラインがはっきりしてますから、とても綺麗に見えます」

蒼龍「フフフ、金剛さんたちも気がついてしまいましたか」

飛龍「加賀さんのうなじは空母イチの色っぽさですよ」

加賀「何を言ってるの貴女たち…」

気恥ずかしくなって、髪で首元を隠す。

金剛「oh! その恥じらイ。いいネ~。大和撫子デスネ~」

蒼龍「金剛さん、それを『萌え』というんです」

金剛「Wow! It's Moe!? Marvelousデ~ス!」

飛龍「萌えって英語はMoeでいいの?」

榛名「榛名もちょっとわからないです」

加賀「(まったく…)」

騒ぐ金剛や蒼龍を尻目に加賀は呆れたようにため息をつく。
そのことでほどよく脱力できたことに加賀自身気がついてなかった。



摩耶「あっちはなんか騒がしいな」

鳥海「摩耶、少しは胸のあたりかくしてよ…」

両腕を湯船の淵により掛かるようにして広げ、
開放的に胸元をさらす摩耶に鳥海が苦言を呈す。

摩耶「あ? 別にいいだろ、女しか居ねえんだし」

川内「そうだよ! 恥ずかしがることなんて何もないじゃん」

一糸まとわぬ姿で湯船に仁王立ちする川内がカラカラと笑う。

神通「川内姉さんはせめて下の方は隠してください」

川内「えー? 別にいいじゃん」

神通「私が恥ずかしいです…」

川内「なんで?」

摩耶「鳥海、アタシはアレよりマシだと思うぞ」

鳥海「同じようなものよ…」

摩耶「そうかあ?」



夕立はジャグジーがお気に入りの様子です。

夕立「ブクブクがいっぱいっぽい」

時雨「これは本当に疲れが取れるね」

響(Bep)「やはり日本の風呂はいいな」

赤城「響ちゃんはロシアの方の文化は知ってるんですか?」

響(Bep)「うん。ロシアでは浴槽の中で身体を洗うのが習慣なんだよ」

時雨「よく海外の映画のみたいな感じなのかな?」

響(Bep)「そうだね。あちらの浴室には洗い場がない場合が多いから。一人入ったらお湯を流して、次の人が入るにはまたお湯を溜めるんだ」

夕立「みんなで入るのはしないっぽい?」

響(Bep)「温泉なんかはみんなで入れるところもあるけど、そういうところは日本の温泉とは違ってプールみたいに水着で入るんだよ」

赤城「温泉もいいですねえ。今回の作戦が終わったら、またみんなで行きたいですね」

時雨「うん。6月に伊東に行った時は雨で露天とか入れなかったし、また行きたいかな」

響(Bep)「ああ、いいねそれは」

夕立「赤城さんはバイキングが楽しみなのよね」

赤城「夕立ちゃん。バイキング『も』楽しみなんです」

夕立「一杯食べれるのは嬉しいっぽい」

島風「赤城…まだ入ってなきゃダメ?」

赤城「黙っていると思ったら、ずっと我慢してたんですか?」

島風「だって、いいって言うまで入ってろって言ったじゃない。もう連装砲ちゃんも私も限界…」

響(Bep)「連装砲ちゃんもお風呂にはいるんだね…」

島風「だってぇ、仲間はずれにしたらかわいそうじゃない」

赤城「そもそも生き物なんですか、連装砲ちゃんって」

連装砲ちゃんはつぶらな瞳で赤城に訴えかけている。

赤城「なるほど、もう出てもいいですよ。でもしっかり…」

島風「おっそーい!」

赤城の言葉が言い終わらないうちに、
島風は連装砲ちゃんを掴むと湯船から飛び出した。

赤城「だから! しっかり身体を拭いてからにしなさい!」

赤城は近くにおいてあった手ぬぐいを掴むと
島風を追うように湯船から飛び出していった。

響(Bep)「島風はロシア式だね」

夕立「ぽい?」

響(Bep)「ロシアでは体を拭かないまま出て行ったりするんだ」

時雨「…ちょっと僕には真似できないかな」

夕立「夕立は上がるときにはちゃんとブルブルして水気を払うよ」

時雨「夕立…犬じゃないんだからそれはやめよう」



3時間後。

「MI島の陸軍部隊より『電探に感アリ、深海棲艦ノ接近ト判ズル』」

とーこ「ハハ! しびれ切らして動き出したか。赤城、出撃準備は?」

赤城『各艦、いつでも出撃できます』

とーこ「よぉし! 全艦隊、出撃! 敵増援部隊を殲滅し、MI島を確保せよ!」

一同『了解!』

MI作戦、最終決戦開幕。
2014. 09. 22  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい-(MI作戦Vol.2)
「MI島攻略作戦」

20140922_4.jpg

深海棲艦機動部隊の撃破に成功した聯合艦隊は
本作戦の目的であるMI島攻略へと段階を移行した。

赤城「目標は中間棲姫ただひとつですね」

金剛「深海棲艦も残存部隊を集めて防衛体制を整えてるみたいデスネー」

加賀「鎧袖一触。敵ではありません」

とーこ(提督)「そりゃ、慢心じゃあないかね?」

加賀「そのつもりはありませんが…申し訳ありません。提督の仰るとおりなのかもしれません」

摩耶「加賀さんがそう言うのも無理ねえよ。残存艦隊は少ねえし、増援呼びこむ前に叩いちまうのが一番さ」

鳥海「司令官さんはさらに慎重になれって言ってるのよ摩耶」

摩耶「はっ! 面倒くせえ」

とーこ「まあ、摩耶の言うことも間違いじゃないよ。手薄な今が叩き時なのは確かだ」

だがなにか引っかかる。
空母棲鬼は朽ち果てる前に赤城たちを嗤ったという。

深海棲艦の思考形態が理解不能であるとはいえ、
死の間際に嗤うとは何を意味するのか。

とーこ「う~~~~~~~~~~ん」

金剛「考えるのがテートクの仕事ネ」

榛名「榛名たちは出撃準備だけ整えておきましょう」

とーこ「いや、悩む時間が惜しい。各艦準備出来次第にMI島に向けて出撃。編成は鳥海と川内を待機。島風と神通が代わりに出て」

川内「えー! 待機!?」

鳥海「…待機ですか」

島風「島風、行きまーす!」

神通「同じく神通、出撃します」

聯合艦隊は若干の入れ替えの後に
MI島攻略に向けて出撃。

予想通り、主力艦隊を欠いた敵残存艦隊は大きな障害とならず、
聯合艦隊はMI島へと到達した。

20140922.jpg
中間棲姫「ノコノコト…マタ……キタノカ……フフ…フ…。」

加賀「ノコノコではありません」

金剛「今度は片手間デナイネー」

赤城「全艦戦闘開始!」

赤城たちの艦載機が中間棲姫を襲い、
金剛たちの三式弾が更に追い打ちを掛ける。

ほぼ一方的な蹂躙であるにも関わらず、
中間棲姫は嗤いながら攻撃に耐え続ける。

金剛「Shit! 散々攻撃してるのにマダ落ちないネー!」

赤城「日が暮れます…艦載機での攻撃はこれ以上継続できません」

榛名「夜間発着できる敵航空戦力が出てくる前に後方に下りましょう!」

加賀「摩耶さん、神通さん、攻撃の継続を!」

摩耶「おう! 任せときな!」

神通「水雷戦隊の真骨頂は夜戦にあります」

夜の帳が周囲を覆う。
その闇の中で唯一輝くのは深海棲艦の瞳のみ。

島風「照明弾! 行っちゃって!」

島風の連装砲ちゃんから照明弾が発射される。
上空で軽い音がして丸い光がゆらゆらと落ちながら
中間棲姫の姿を照らしだした。

闇の中にそびえ立つような巨大なその姿に
第2艦隊の面々は改めて息を呑む。

神通「もう一息です! 全艦突撃!」

摩耶「ビビってんじゃねえぞ!」

各艦の主砲から弾丸が次々に中間棲姫のもとで爆散していいく。
ダメージを与え続けているにもかかわらず、中間棲姫は嗤っていた。

夕立「何あれ…効いてないっぽい?」

時雨「そんなはずは…でも…」

響(Bep)「あと少しだよ…きっと」

神通「気を緩めないで! 恐怖に飲まれてしまいます」

島風「もう、しつこーい!」

摩耶「うぜえ! くたばりやがれ!」

摩耶の最後の三式弾が中間棲姫を打ち砕く。

20140922_2.jpg

中間棲姫「ソンナ…ワタシガ…オチルト…言うの…?」

聯合艦隊、中間棲姫を撃破。




聯合艦隊が中間棲姫を撃破したと同じ頃、
MI島より南東の海域に支援母船龍神丸があった。

川内『夜はいいよねえ…夜はさあ』

鳥海『川内さん真面目にやってください』

川内『えー真面目にやってるってば』

無線機を前に提督は頭をポリポリと掻く。

とーこ「(人選ミスったかな…)」

川内と鳥海には聯合艦隊から離れ、
MI島周辺海域への威力偵察を命じていた。

捜索は夜間に及ぶことも想定されたため、
夜間偵察機を搭載する川内をMI島攻略から外したのだ。
なお鳥海は暴走しがちな川内の手綱取りとして配置した。

川内『あ、見つけた』

とーこ「!?」

鳥海『司令官さん。読み通りです』

川内『大型深海棲艦を中心に30隻程度が4個艦隊に分かれて航行中。夜戦仕掛けたいところだけど…鳥海さんと2隻じゃ無理だねー』

鳥海『そうですね。鳥海、川内、帰投許可を求めます』

とーこ「よく見つけてくれた。すぐに帰投してくれ」

敵機動部隊を率いていた空母棲鬼が死の間際で何故嗤ったのか。
それはあの勝利が一時的で、逆転することを見越していたに違いない。

MI島自体に戦力は少なく、
機動部隊を排除したら攻略も間近だというのに
逆転を期する余地がどこにあるのか。

空母棲鬼は時を置かずに増援が来ることを知っていたのだろう。

一時的にMI島を失っても、奪い返せる自信があるからこそ
勝利に沸いた赤城たちを嗤ったのだ。

聯合艦隊のMI島陥落の勝利の報を聞きながら、
提督は迫り来る増援艦隊にどう対処するかを考えを巡らせていた。

20140922_3.jpg
MI作戦は最終局面を迎えつつあった。
2014. 09. 21  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい-(MI作戦Vol.1)
「敵ラシキモノ発見セリ」

某日、MI作戦参加艦14隻は
艦娘支援母船「龍神丸」にて横須賀鎮守府より出港。

同日、大湊よりAL作戦参加艦も
「戦神丸」にてAL海域へと向かっていた。

敵機動部隊の排除を第一目的とし、
これを発見するために盛んに偵察機、観測機を飛ばしたが
敵艦隊の発見には至らなかった。

提督はMI海域周辺へ艦娘を出撃させ
威力偵察として周辺を遊弋する深海棲艦の排除と
機動艦隊の捜索を赤城に命じた。

20140921.jpg

赤城は第1艦隊と第2艦隊とによる聯合艦隊を結成
MI海域へと舵を切ったが
道中、小規模な深海棲艦艦隊に遭遇するのみで
一向に敵機動艦隊発見の報は来ない。

赤城「嫌な展開ですね…」

加賀「まさにあの時と同じ状況です」

蒼龍「赤城さん、MI島まで間もなくです」

飛龍「MI島への攻撃か、敵機動部隊発見を待つか…」

状況は最悪の様相を見せていた。
前大戦では島への攻撃の後に敵機動部隊が発見され
第2次攻撃部隊の換装の間に急降下爆撃を受けたことが
機動部隊喪失の要因となった。

赤城「提督の判断を仰ぎましょう」

赤城の判断のもと
すぐさま龍神丸に残った提督へと通信がつながる。

とーこ「……(さてどうしたものか…)」

判断を求められた提督とて、
すぐには明確な答えを出すことは出来なかった。

MI島にダメージを与えておきたいが、
敵機動部隊の動向がつかめていないのが
逡巡の元となっている。

なるほど。
結果だけを見てかつての南雲機動艦隊を貶めるのは簡単だが
同じ立場に立ってわかるのは決断を下す難しさだ。

彼らは決断した結果として敗北を得た。

あとから見れば幾つもの点において敗因はあったものの
彼らが決断した時点では必ずしもそれを認識していたわけではないだろう。

当事者は全てを見渡せるわけではない。
見えるものを分析し、見えないものを推測し、
それらを総合して判断せざるを得ない。

とーこ「そう考えると、自分が下した判断に絶対の自信なんて持てないよねえ…」

赤城『え? 何ですか?』

とーこ「なんでもない。よし、MI島を攻撃せよ」

赤城『了解しました。聯合艦隊はMI島に攻撃を開始します」

とーこ「ああちょっと待て」

赤城「はい。何でしょうか?」

提督は更に細かい指示を赤城に伝えた。



20140921_2.jpg
中間棲姫「ノコノコト…マタ……キタノカ……フフ…フ…。」

赤城「敵戦闘機撃破! 金剛さん、あとはお任せします!」

金剛「お任せネー」

赤城ら空母は艦戦での制空権確保後は中間棲姫への攻撃には参加せず、
金剛、榛名らが主砲で中間棲姫へ攻撃を加える。

敵機動艦隊のために艦攻、艦爆を温存せよというのが
提督の命じたことだった。

榛名「やはり、航空機の支援なしではダメージがあまり与えられませんね…」

金剛「Shit! 片手間の攻撃だとこんなもんネー」

加賀「…赤城さん、周囲偵察中の彩雲より『敵ラシキモノ発見セリ』」

赤城「金剛さん、敵機動艦隊発見! 攻撃を中止してください」

金剛「了解ネー」

聯合艦隊はMI島への攻撃を中止し
発見の報があった方面へと離脱した。

赤城「加賀、蒼龍、飛龍。ここからが私たちの本領よ!」

蒼龍「汚名返上ですね」
飛龍「見ていてね!多聞丸!」
加賀「今度こそは…きっと…」



20140921_3.jpg
空母棲鬼 「ナンドデモ…ナンドデモ……シズンデイケ……!」

聯合艦隊は敵機動部隊と遭遇。

敵機動部隊は
空母棲鬼、ヲ級Fが2、タ級Fが1、ロ級後期型が2。
敵機動部隊からは見慣れない艦載機が飛び立つ。

赤城「あれは…新型?」

だが、加賀が断言する。

加賀「問題ありません。優秀な娘達ですから」

20140921_6.jpg

数の優勢もあり、制空権はこちらが握った。

川内「砲雷撃戦!よーい、てー!」

川内の号令直下、第2艦隊の駆逐艦たちが敵艦隊へと迫る。

摩耶「雑魚はいい! 空母を狙え!空母だ!」

鳥海「敵の発着艦を阻止して!」

響(Bep)「さて、やりますか」

時雨「僕に任せてよ」

夕立「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」

緒戦の砲雷撃戦でヲ級Fを2中破、ロ級後期型を1撃破。

金剛「私たちの出番ネ! Follow me! 榛名、ついて来るネー!」

榛名「はい! 榛名を大丈夫です!」

赤城「第2次攻撃開始!」

金剛と榛名の砲撃が空母棲鬼を捉えるが、大きなダメージを与えられない。
そのとき、上空からの風切り音にハッと赤城が上を見上げる。

赤城「直上!?」

加賀「全艦、任意で回避!」

空を切り裂くように現れた敵艦爆が蒼龍に向けて爆弾を投下。
回避行動をとっていた蒼龍もこれを避けきれない。

蒼龍「甲板に被弾。大破!」

飛龍「蒼龍…」

蒼龍に声を掛けようとした飛龍にタ級Fの砲弾が襲いかかる。

飛龍「くっ、被弾!大破! 誘爆を防いで!」

こちらの空母2隻が一瞬にして戦力外となった。
視界に入る空母棲鬼が嗤ったような気がした。

赤城「まだです! まだ終わりません!」

加賀「金剛さん、タ級Fをお願いします!」

金剛「了解ネー!」

金剛と榛名の砲撃でタ級Fとロ級後期型を撃沈。

残されたのは空母棲鬼と、実質的に発艦不能となったヲ級Fたちのみ。
赤城と加賀は並び立つようにして弓を構え、そして放つ。

赤城「これが最後です!」
加賀「貴女を倒して、私たちの因縁を断ちます」

二人の放った矢は艦爆、艦攻となって空母棲鬼に迫る。

20140921_4.jpg
聯合艦隊、敵機動部隊を撃破。

加賀「やりました…」
赤城「これでやっと…」

安堵するように胸を撫で下ろした二人に
崩れ落ちる空母棲鬼が嗤う

空母棲鬼「カッタト……オモッテイルノカ? カワイイナア…」

赤城「なっ!?」

加賀「摩耶さん」

摩耶「おう」

摩耶の砲が空母棲鬼に向けてトドメを刺す。
残ったヲ級Fたちは空母棲鬼の撃沈を見るや散り散りに消えていった。

榛名「追撃はどうしましょうか?」

赤城「蒼龍、飛龍の被害もありますし、深入りは禁物ですね」

川内「水雷戦隊も時雨が大破状態だから、そうしてもらえると助かるわ」

時雨「別に僕は…」

摩耶「いんだよ、従っとけって。あの空母棲鬼ってやつの撃破で目的は達成だろ?」

赤城「ええ。一度龍神丸に戻りましょう」

20140921_5.jpg

聯合艦隊は敵機動部隊を撃破。
ついでMI島の攻略作戦に移行する。
2014. 09. 19  
楽屋オチ

響(Bep)「司令官、作戦前に一つ質問があるんだけど、いいかな?」

とーこ(提督)「ん? 何だい?」

響「前回の参加艦発表の時に、私だけ同型艦からの激励シーン書いてもらえなかったんだけど、どうしてなのかな?」

とーこ「……あ!」

響「別に催促しているわけではないんだ。でも暁たちが私に頑張るように激励してくれたってことは言っておくよ」

とーこ「いや、ごめんなさい<(_ _)>」

修正しました。
2014. 09. 18  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい-(MI作戦Vol.0)
「聯合艦隊、出撃せよ!」

MI作戦は今回のAL/MI作戦における肝である。

その最大の目的は北太平洋海域に浮かぶ
中間島(コードネーム:MI島)の奪取にあった。

海軍はこのMI島を深海棲艦から開放することで
深海棲艦が跋扈する太平洋において橋頭堡を築き、
人類反攻の拠点とすること企図していた。

だがその最大の障害となるのは
MI島付近に遊弋する敵機動部隊だ。

軍令部は
この機動部隊を排除し、MI島を占拠せよという
虫のいい命令を下してきたのだった。

前大戦から何も成長していないと考えるのは簡単だが
実のところ、機動部隊の排除せねばMI島の占領は継続不可能であるし、
MI島を占領せねば深海棲艦は増援部隊を呼び寄せて海域支配が継続される。

何の事はない。
2つの目的は密接な関連性を持ち、
どちらかが成功すれば良いというわけではない。

とーこ(提督)『だが、達成するには手数が足りない』

艦娘の艦隊編成は6隻までというのが定石だ。

これは深海棲艦の側でも同様の制約を受けていることが
これまでの敵側の艦隊編成からも見て取れる。

6隻以上の艦隊を編成した場合は航路を見失い、
会敵もままならないというのが経験則で判明している。

目視確認できている敵艦隊にすらたどり着かないのだから
もはや物理法則の粋なのかもしれない。

しかし6隻のみでは、
艦隊戦、攻略戦の両方を行うには手数が足りず、
作戦の実施はままならない。

ふと執務室の扉がノックされる。

とーこ「吹…」

秘書艦の名前をつぶやきかけて、
使いの役目を与えて出かけさせたことを思い出した。
頭をポリポリと掻きながらため息をつく。

とーこ「どうぞ」

扉を開けて入ってきたのは一人の艦娘だった。

初期艦だった吹雪以外で
最初から鎮守府に着任していた三人の艦娘のうちの一人だ。

大淀「軽巡大淀。艤装の受領により、艦隊に着任いたしました」

艦娘はそう名乗りを上げて敬礼する。

大淀は艦娘でありながら艤装を持たず、
長い間、鎮守府長官の秘書艦として艦隊との連絡役にあった。

先日ついに艤装の建造が完了したことで、
長官秘書艦から艦隊へと転属させる旨が伝えられていた。

とーこ「なんかこう…1年近く顔合わせてたのに、今更ってかんじだね…」

大淀「そうですね。あ、長官から提督宛に書類を預かってまいりました」

とーこ「長官から?」

提督は大淀から渡された書類に目を落とす。
書類の表紙には『聯合艦隊結成指示書』とあった。

とーこ「聯合艦隊?」

大淀「はい。御存知の通り、私たちは1艦隊最大6隻での出撃が限界でしたが、聯合艦隊を結成することで2艦隊、最大12隻で出撃することができるそうです」

とーこ「第1艦隊と第2艦隊で聯合艦隊か…これなら行けるか…」

大淀「結成の条件は、1つはそれぞれの艦隊に特定の艦種の艦娘を加える事。そしてもう1つあります」

とーこ「なんだ? もうひとつって」

大淀「聯合艦隊を運用するには広大な空間を要するため、通常海域での結成や運用は行えないということです」

とーこ「…むう。大戦力で展開する使い方はできんってことか」

大淀「はい」

とーこ「了解した。軽巡、大淀の着任を認める。とはいえ、しばらくは艤装の扱いを熟知してもらうために、後方任務になると思うけど、まあよろしく頼むよ」

大淀「はい。艦隊指揮、運営に特化した艤装と成っていますので、御用の際はどうぞお任せください」

大淀は再び敬礼をすると、執務室から出て行った。

提督は書類を執務机の上に放り出すと、立ち上がって窓の方へと歩み寄った。
窓から見える港湾部では多くの艦娘が訓練に励んでいるのが見える。

とーこ「聯合艦隊を組ませることの出来る艦種を含みつつ、練度の高い艦娘ねえ…」

訓練の様子を眺めながら一人つぶやいた。



翌日、鎮守府内の大講堂に
すでに大湊へと旅立ったAL作戦参加艦娘を除く
全ての艦娘が集められた。

すでにMI作戦については艦娘たちの知るところであり、
誰が作戦に参加することになるのかが話題に上がるほどだった。

そのMI作戦参加艦が講堂に掲示されていた。

戦艦:金剛、榛名
空母:赤城(旗艦)、加賀、飛龍、蒼龍
重巡:摩耶、鳥海
軽巡:川内、神通
駆逐:Верный、時雨、夕立、島風



比叡「参加艦に選ばれるなんて、さすがですお姉さま!」

金剛「んーまあ、旗艦じゃないのが残念デスネー」

霧島「榛名も気を付けて」

榛名「ありがとう霧島。榛名は金剛お姉さまと頑張ってまいります」



那珂「何で? 何でええ!? 何で那珂ちゃん入ってないの!?」

川内「しょうがないじゃん。今回、那珂は留守番」

那珂「川内ちゃんも神通ちゃんも選ばれたのに…」

神通「那珂ちゃん。提督にも考えがあるのだと思うから、今回は…ね」

那珂「むううううう」(頬をふくらませる



白露「時雨、夕立、白露型の実力を見せつけてくるのよ!」

村雨「2人の活躍、期待してるからね!」

五月雨「無事をお祈りしますね」

涼風「2人ならイケるイケる!」

時雨「うん。頑張るよ」

夕立「夕立も頑張るっぽい!」



高雄「与えられた任務を遂行し、無事に帰還すること。私と愛宕が望むのはそれだけよ」

摩耶「それだけっていうかさ…それが難しいんじゃねえの?」

愛宕「今回の作戦は特に重巡に期待するって提督が言っていたから、2人とも頑張ってね」

鳥海「はい。ありがとうございます姉さん」



電「響ちゃん、頑張ってほしいのです」

響(Bep)「ありがとう電」

雷「響ったら元気ないわねー、そんなんじゃ駄目よ!」

暁「響はこれでいいのよ。でも戦闘では物おじしてはダメよ。響は他の駆逐艦より練度が高いんだから、水雷戦隊の要にならないといけないわ」

響「わかっているよ。司令官とみんなのために行ってくるよ」



天津風「島風も選ばれたのね…気をつけて行きなさいよ!」

島風「えへへ、大丈夫だよぉ。だって私、早いもん!」

長波「いや、それ関係ないんじゃん」



瑞鶴「……」

赤城「どうかしたの?」

翔鶴「選ばれなかったのが不満だったみたいです…」

加賀「あなたはどう思っているの? 翔鶴」

翔鶴「…先輩たちの指導で鍛えていただいた腕を披露できないのは残念です。悔しいとも感じます」

加賀「そう…。翔鶴、瑞鶴。あなたたちは私たちの期待に答えてくれました。今回の作戦で選ばれなかったのはたしかに残念だけど、私たちが万一の時にでもあなたたち二人がいるから、安心して戦いに挑めます」

瑞鶴「それって、死に行くみたいじゃないですか…」

加賀「……」

赤城「瑞鶴。私も加賀も、蒼龍、飛龍も死に行くつもりは毛頭ないわ」

加賀「それでも何が起こるのかわからないのが戦場なのよ」

赤城「そう。だからあなたたちの練度が向上させられたことで、私たちは後ろの心配をせずに戦いに集中できる」

瑞鶴「勝手なことばかり言うんだから…わかってます。鎮守府の守りに誰かが残らなければいけないのは」

翔鶴「私たち姉妹で留守を預からせていただきます」

加賀「お願いね。うまく行ったらおみやげを買ってくるわ」

瑞鶴「おみやげって…そんなのあるわけ無いじゃないですか」

加賀「そうかしら?」

穏やかな笑いに包まれる姿を赤城は微笑みながら眺めていた。




吹雪(秘書艦)「提督も同行されるんですか?」

とーこ「今回は特別な作戦だからね。吹雪は留守を頼むよ」

吹雪「え? 私、留守番ですか?」

とーこ「うん。遠征艦隊の運用や資材の管理なんかをお願いするよ。大淀にも補佐をするように頼んでおいたから」

吹雪「…そうなんですか、わかりました。司令官のために私、頑張ります!」

とーこ「MI島におみやげとかあんのかな…?」

吹雪「深海棲艦が占領しているところはなにもないかと…」

とーこ「えええ…そうなのか。まあ、なんか考えておくよ」

吹雪「楽しみにしていますね。司令官、ご武運を」

とーこ「ありがとさん」




聯合艦隊。MI島攻略のため、北太平洋海域に出撃す。
2014. 09. 17  
金剛「Heyテートク! ブラジャーってコレネ~!」

20140916.jpg
出典:news.guideme.jp

とーこ(提督)「……」

比叡「提督、イギリスで有名なコメディアンといえば?」

とーこ「モンティパイソン?」

比叡「金剛お姉さまはそういう国で生まれました」

とーこ「…納得はしてないが、理解はした」

比叡「すみませんすみません」

※横須賀ブラジャーは、ブランデーとジンジャーエールのカクテルです。現在売り込み中…
2014. 09. 16  
※気分が乗らないのでMI作戦は中断中です

-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい-
「年取ってからが大変なのよ…」

提督執務室に集められた金剛型戦艦一同。

金剛「テートク、いったい何の用ですカ?」
比叡「特に私たち何もしてませんよね…」
榛名「榛名はいつも通り大丈夫です」
霧島「まあその…お姉さま方、提督の話を聞きましょう」

とーこ(提督)「お前たちに言いたいことがあったのだよ」

金剛「なんデスカ?」

とーこ「体に合ったブラをつけなさい」

一同「はあ!?」

とーこ「こないだの出撃で中破やらして帰ってきたときにチラッと見えたんだけど、お前たち普段からノーブラだったり、さらし巻いてたりしてるだろ」

榛名「えっと、それがどうしてブラジャーの話題に…?」

とーこ「若いうちはいいんだけどさ、今のまま放置してたら、お前たち確実に垂れるよ」

一同「!」

とーこ「今が大事なんだから! こんどの休みにさいか屋行ってちゃんとそれぞれの体に合ったブラジャーを買ってきなさい」

※さいか屋は横須賀生まれのデパートです。

霧島「あのー、もしかして呼び出されたのはそのことなんでしょうか?」

とーこ「他に何がある!? おっ○いは資産価値ですよ!?」

霧島「はぁ…」

金剛「Heyテートク、テートクのは高雄級に匹敵するデスガ、資産の有効活用できましタカ?」

とーこ「有効活用できてたら提督やってないもん!」

霧島『もん…』

金剛「Oh…比叡、行き遅れないためにも、Brassiere大切ネー」

比叡「お姉さま…提督が大破してますが…」

金剛「What's!? テートク! 誰にやられたデース!?」

榛名「金剛お姉さまがトドメさしてます…」

霧島「まあ、老婆心からのご忠告でしょうから従いましょう。お姉さま方、今度の休日は提督がエスコートしてくださるそうです」

とーこ「え?」

金剛「Really? 何ダー、テートクの遠回しなデートのお誘いデスカー(ニコニコ」

とーこ「は?」

比叡「はい! 私も当日は気合!入れて!行きます!」

榛名「榛名も楽しみです!」

霧島「提督、霧島の頭脳戦はお楽しみいただけましたか?(ニヤソ」

とーこ「ぐぬぬ…」

次回、金剛型姉妹とお出かけ編に続く。
(続きません)
2014. 09. 15  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい-
「AL海域 反省会」

とーこ(提督)「お久しぶりですこんばんは」

吹雪(秘書艦)「あれ?作戦中なんじゃないですか?」

とーこ「ここだけ時間軸は現在です」

吹雪「えーと、9月14日ということですか?」

とーこ「そそ。なんというかまあ、物語上ではAL作戦が終わったわけですが、ここで声を大にして言いたい」

吹雪「はあ…」

とーこ「どうしてこうなった!?

吹雪「何を言ってるのかさっぱりわからないのですが…」

とーこ「ブログタイトルにあるような、ふんわり日常系を書きたいのに、なんか殺伐としてませんか!?」

吹雪「ああ、そういう」

とーこ「艦娘とかに囲まれながら、キャッキャッウフフするのが本当だと思うのね。つーかしたいのね。私が!」

吹雪「えーと…」

とーこ「どこで道を踏み外したんだろうか…皆野せんせーからもらったメールのようにするべきだったか…」

吹雪「なんてメールだったんです?」

とーこ「『いつの間にか雲龍がいたことにしたら?』と」

雲龍「別にそれでもいいと思うけど」

とーこ「それはそれでつまらん」

吹雪「それじゃあMI作戦をすぐに書き上げて、現在の時間軸に戻ってくればいいんじゃないでしょうか」

とーこ「…それができれば苦労しない」

吹雪『なら私にどうしろと…』

MI作戦の書下ろしを頑張ります。
2014. 09. 14  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい- (AL作戦 vol.3)
「AL海域 北方港湾攻撃」

敵艦隊を排除したAL海域陽動艦隊は
深海棲艦の支配領域へと進路を取る。

北方海域はかつて深海棲艦との激戦の末
キス島守備隊の撤退を持って放棄した因縁の地でもある。

事前の偵察によれば、
深海棲艦はコードネーム:D島に港湾設備を建設し
この海域の拠点として使用しているとのことだ。

AL海域陽動艦隊はこの港湾部に攻撃を仕掛け
港湾部の無力化させることが目的だ。

無力化により可能ならば
後方に控える陸軍部隊に連絡を取り
占領を行うこととなっている。

龍驤「D島付近は霧が濃いようやな…彩雲の偵察も一苦労やて…」

扶桑「霧の中での戦闘はちょっと苦手ね…資源の問題もあるし、攻撃部隊は駆逐艦、重巡、空母でいけるかしら?」

青葉「打撃力に難はありますが…青葉たちが三式を積んでいくことでなんとか地上施設へのダメージも行けるかもしれません」

隼鷹「対地攻撃なら流星多めって感じ?」

龍驤「敵戦闘機との戦闘もあるやろうから艦戦と艦攻やね」

扶桑「皆さんお願いします」

一同「了解」

艦隊は第一陣として以下の陣容で出撃。
駆逐:白雪・初雪
重巡:青葉・衣笠(ともに三式弾を装備)
軽空:龍驤・隼鷹

途中、敵艦隊と遭遇するも辛くもこれを撃退し、港湾部へと突入。
それはそこに居た。

これまで見た大型の深海棲艦に比べれば
半分ほどの大きさでしか無い。
だがまるで幼子のような姿でありながらも
20メートルの高さを優に超える。

20140914.jpg
北方棲姫「コナイデ…ッテ…イッテル…ノ……」

龍驤「…なんつーバケモノや」

隼鷹「驚いてる暇はないぜ! 艦載機、やっちゃって!」

北方棲姫からも航空機が飛び立つ、
しかしその中に見たこと無い戦闘機が含まれていた。

隼鷹「新型!?」

龍驤「かまへんわ! いてまえ!」

さしもの烈風も新型機相手に墜とされるものもある。

龍驤「なんとか制空権は確保したで!」

青葉「はい! 攻撃は青葉たちにお任せですよ!」

衣笠「ほら、もう一発!」

青葉、衣笠の放った三式弾が空中で破裂して北方棲姫に降り注ぐ。
北方棲姫の悲鳴がこだまするが破壊するには至らない。

青葉「青葉、弾切れです」

衣笠「あたしも残弾0よ」

龍驤「艦載機も使い尽くしてもうた」

隼鷹「今回の攻撃はこれまでか…撤退しようぜ!」

白雪「了解しました」

初雪「もう帰る…引きこもる…」

艦隊は港湾部より撤退し、戦神丸へと帰投した。

その後、幾度もの出撃を続け、
北方棲姫にダメージを与えるものの
道中の霧で進路を誤り、
港湾部に辿り着かずに帰投するはめになったのも幾度か。

龍驤「こうなったら、索敵の精度を上げるしかないやろなあ」

青葉「たどり着いても、青葉と衣笠さんとでは火力不足なのも否めません」

扶桑「見込みでいいのだけど、あとどれくらいで倒せそうかしら?」

衣笠「あと1回か2回だと思います」

扶桑「……あまり賭けは得意じゃないのだけど」

山城「基本的に私たち運が無いですからね…」

隼鷹「いや、笑えないからそれ」

扶桑「残り僅かの出撃なら火力増強のために、私と山城も出ましょう」

山城「あとは索敵ですか…」

龍驤「二人が出るなら、航空隊は制空権確保分だけ残して、索敵に機体を回そうと思うんやけど」

扶桑「そうね…それでお願いするわ」

艦隊の最終陣容は
軽巡:五十鈴
重巡:青葉・衣笠(ともに三式弾を装備)
戦艦:扶桑・山城(ともに三式弾を装備)
軽空:龍驤(索敵機メイン)
となった。

隼鷹「龍驤、アタシが行ってもいんだぜ?」

龍驤「ありがとな。でも自分でケリつけなきゃあかん気が済んねん」

隼鷹「何があっても落ち着いていけ」

龍驤「わかっとるって。敵撃破の吉報を待っといてな」



20140914_2.jpg
索敵機の尽力あり艦隊は港湾部に到達

20140914_3.jpg
北方棲姫「カエレ……ッ!」

龍驤は見た。
北方棲姫の手の中にあるものを。
70年前に失ったものを。

龍驤「こんの糞ガキぃ! ウチのゼロ返せやあああ!」

龍驤が発艦させた艦載機とともに北方棲姫へと向かって駆け出す。

扶桑「龍驤!? 五十鈴、青葉は龍驤を止めて!」

五十鈴「わかったわ!」

青葉「了解です!」

龍驤のあとを2隻が追う。

扶桑「山城、衣笠、砲戦開始。仕留めるわよ!」

山城「分かりました姉様」

衣笠「衣笠さんにおまかせよ!」

航空機たちの空戦が繰り広げられる下を龍驤が走る。
その姿を見た北方棲姫の目が嘲るように嗤う。

北方棲姫「レップウ…オイテケ……」

龍驤「やるかドアホウ!」

怒鳴り散らしながらさらに迫ろうとする龍驤を五十鈴と青葉が捕まえた。

五十鈴「あんた何やってんのよ!」

青葉「龍驤さん、危ないですってば!」

龍驤「離せ! 離せアホウ!」

五十鈴「離すわけ無いでしょ!」

青葉「龍驤さんはあの零戦を取り戻したいんですね…わかりました。青葉がやります」

五十鈴「ちょっと、何する気?」

青葉「索敵も砲撃も雷撃も、青葉におまかせ!」

北方棲姫はすでに扶桑たちの攻撃で虫の息まで追い詰められていた。
そして青葉の放った三式弾がその息の根を止める。

20140914_4.jpg
AL海域陽動艦隊、北方棲姫を撃破。

龍驤は半ば放心しながら焼け落ちた北方棲姫の元へと歩み寄った。
そして最後まで握られたままの零戦を見上げる。
しかしそれは形のみが零戦に近い、ただの鉄の塊だった。

五十鈴「何よこれ…ガラクタ?」

青葉「深海棲艦の思考はよくわかりませんねえ…」

龍驤「青葉も五十鈴もすまんかったな…考えてみれば70年前の機体がここにあるはず無いねん」

五十鈴「正気になってくれればいいわよ」

青葉「青葉たちも気持ちはわかりますから」

龍驤「ウチ、あの人の汚名を晴らせたんやろうか…」

龍驤のつぶやきは北方の空に消えていった。

20140914_5.jpg
北方棲姫の撃破を持ってAL海域陽動艦隊はAL海域の無力化に成功した。

しかしそれはここより南方で繰り広げられるMI作戦のお膳立てでしか無い。
戦いはまだ続く。
2014. 09. 13  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい- (AL作戦 vol.2)
「AL海域 戦闘開始」

発見したのは戦神丸の前方で哨戒にあたっていた五十鈴の電探だった。

五十鈴「電探に感あり! 敵艦隊と推測します」

その報告を受けて戦神丸の船内が騒然となる。

扶桑「総員戦闘配置! 哨戒中の五十鈴、深雪、叢雲はそのまま戦闘態勢に移行。私が出ます。山城、龍驤、行けるかしら?」

山城「姉様が行くなら行けます!」

龍驤「ウチもOKや!」

扶桑「青葉、戦神丸の指揮は任せます」

青葉「はい! 青葉、任されちゃいました!」



戦神丸の出撃ハッチから艤装を身に付けた扶桑、山城、龍驤が海面に降り立つ。
船足を落として後方へと後退する戦神丸に代わって、五十鈴、深雪、叢雲が合流する。
その間に龍驤は彩雲の式札を遣って、敵艦隊の方向へと発艦させる。

扶桑「私を先頭に単縦陣で進みます。深雪、叢雲は対潜警戒を」

叢雲「了解したわ」
深雪「深雪様におまかせだぜい!」

龍驤「敵艦隊を確認したで。リ級F、ホ級F、イ級カッコハテナが3隻や」

山城「なんなの? カッコハテナって」

龍驤「形はイ級なんやけど、何やちょっとちゃうねん」

扶桑「ただのイ級じゃないってことかしら? あと、5隻だけ?」

龍驤「水上艦はそうやね」

扶桑「…やはり潜水艦が潜んでいるようね。龍驤は艦載機の発艦を。山城、観測機を飛ばすわよ」

山城「了解」

龍驤「ほな、艦載機のみんなぁー、お仕事お仕事ー!」

龍驤から艦載機が、扶桑、山城のカタパルトから観測機が飛び立っていく。

航空戦艦として改装されている扶桑たちだったが、
今回の作戦においては瑞雲などを降ろし、
火力と索敵を重視をした装備に換装している。

しばらくして、龍驤が落胆の息を漏らす。

龍驤「あかん。イ級ハテナにちょこっとダメージ与えただけや。普通のと硬さが違うみたいや」

扶桑「EやFでもないのにですか…」

叢雲「左舷より魚雷!」

扶桑「全艦回避!」

白い魚雷の航跡が艦隊へと迫る。
回避が遅れた五十鈴に命中したが損害は軽微。

扶桑「五十鈴、深雪、叢雲、龍驤は潜水艦を。山城、私たちが艦隊を引きつけるわよ」

一同「了解」

敵前衛艦隊との戦闘は潜水艦を取り逃したものの、
敵艦隊は扶桑、山城の火力の前にことごとく打ち破られた。

艦隊は深雪、叢雲を青葉、衣笠に交代させ進撃。

途中、敵水上打撃部隊や対潜警戒部隊と戦闘になるも、
これらをしのぎ、ついに海域最奥に潜む艦隊を発見した。

20140913_2.jpg

敵艦隊は重巡リ級Fハテナ、重巡リ級F2、軽巡ヘ級F1、駆逐ロ級ハテナ2。

扶桑「旗艦はリ級Fのようですが…他の2隻とは違いますね…」

青葉「ロ級も通常と異なる艦ですねえ」

衣笠「新型を投入してきたってことなのかしら…」

山城「そんなことありえるの?」

龍驤「ありえる、ありえないやなく、現におるんやもんな」

五十鈴「なら、叩くしか無いんじゃないの?」

扶桑「五十鈴の言うとおりね。全艦砲雷撃戦用意!」

扶桑の号令直下、敵艦隊との殴り合いが開始される。

敵攻撃により、扶桑が中破、五十鈴が小破のダメージを受けるものの
戦闘自体はこちら側の有利に進みつつあった。

衣笠「逃げても無駄よ!」

衣笠の放った一撃がリ級Fハテナを粉砕する。
20140913.jpg

衣笠「ふふーん。衣笠さん最高でしょ! 帰ったら青葉に自慢してやろーっと」

青葉「……はい?」

20140913_3.jpg

AL海域陽動艦隊、無事敵主力部隊を撃破。

艦隊から送られた情報により、
イ級ハテナ、ロ級ハテナはそれぞれ「後期型」、
リ級Fハテナはリ級改Fとのコードネームが付けられた。

艦隊はこれよりAL海域港湾部へと進撃。
2014. 09. 12  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい- (AL作戦 vol.1)
「北方AL海域進出」
※AL作戦については一部を除き、史実準拠では行っていません。

AL/MI作戦発動。

敵機動部隊の撃破を目的とした
MI作戦の陽動として、
北方AL海域に艦隊を派遣。

20140912.jpg

これは陽動作戦であるとともに、
AL海域の深海棲艦を撃滅して
キス島撤退により失った海域を人類に取り戻す意味もあった。

AL海域陽動艦隊の陣容は

戦艦(航戦):扶桑(旗艦)、山城
重巡:青葉、衣笠
軽巡:五十鈴
駆逐艦:白雪、初雪、深雪、叢雲
軽空母:龍驤、隼鷹

作戦発動に伴い横須賀を発った艦隊は
大湊で最後の補給を受け
AL海域へと出撃した。




艦娘支援母船「戦神丸」

艦娘は実質的に海上航行が可能だが
多くの戦闘海域は遠く離れた場所にあるため
長距離航海に際しては支援母船が使用される。

支援母船は艦娘たちに生活空間を提供するのみならず、
整備、修理の空間も有し
大規模作戦における拠点としての機能も期待されていた。

またテクノスーパーライナーという超高速客船の技術を導入しており、
全長140mでありながらも島風(公試40.90ノット)よりも早い、
42.8ノットで航行できることが最大の特徴だ。

ただし、燃費に関しては資料を見た提督が
「ハゲる」とだけ述べている。

莫大な費用を要するゆえに
民間では活用できず鬼子となったこの超高速客船は
軍事転用を恐れて既存の船は解体され
一時封印技術と成っていたが、
深海棲艦に対向するために
艦娘を運用せねばならない海軍としては
強引にこれを艦娘支援母船として復活させたのだ。

とーこ艦隊では
「龍神丸」「戦神丸」「幻神丸」「邪虎丸」の4隻が
各艦隊の支援用に使用されている。

大湊よりAL海域への到着は最大船速でも約2日。
周囲警戒の駆逐艦に合わせた35ノットでの航行では約3日が必要となる。

その間、当直の任務以外の艦娘たちは
作戦に向けて英気を養うように命じられていた。

夜。
日本の暦では真夏だが北方海域の気温は10度半ば程度。
夜ともなれば一桁にほど近いくらいにまで下がる。
ましてやここは海上だ。

デッキに設えられたベンチで龍驤が一人空を見上げていた。
そこに一人の艦娘がやってくる。

隼鷹「オッス」

龍驤「なんや。前に立たんといてよ。月が見いへんやんか」

隼鷹「ああ、そりゃ悪かったね。飲む?」

隼鷹が手に持ったワンカップを目の前で振る。

龍驤「作戦も発動されたっていうのにええのんか?これ」

と言いつつ差し出されたワンカップを受け取る。

隼鷹「扶桑さんに聞いたら、一杯だけだってこれ渡されたんだよ」

龍驤「聞いた話じゃ、海軍で船の上で酒飲んでええのは日本海軍とイギリス海軍だけやって」

隼鷹「アメリカさんはダメなんだってな。海自の連中はあっちの流れに変わちゃったから、飲んじゃダメらしいぜ」

龍驤「ウチら日本海軍の流れだからええんか」

隼鷹「私としちゃ、そっちのほうがありがたいけどねえ」

互いに蓋を開ける。

隼鷹「70年前の私たちに」

互いのコップを軽く合わせた。

龍驤「70年前か~。ウチらの艦の記憶はそうなんやろうけど、艦娘としてはイマイチ実感しにくい時間やな」

隼鷹「まあ、あん時の参加艦で今回の作戦に組み込まれてんのはアタシらだけだしね」

龍驤「自分、なんで志願したん?」

隼鷹「ん? 提督から聞いてないの?」

龍驤「なんも。ウチはええねん、軽空母筆頭やし。赤城や加賀をMIの方に突っ込む言うんなら、こっちは軽空母しか出せんし。そうなるとウチが出るしかないやん。でもアンタは飛鷹とセットで運用されてるやろウチの艦隊では」

隼鷹「アタシも龍驤と同じ陰陽式だからってのは?」

龍驤「そんなん理由やったら、飛鷹が来るやろ。因縁あるアンタを提督は使いたがらんのとちゃうか」

隼鷹「ホントは龍驤も出したくなかったんだろうけどね、あの人」

龍驤「出たいか出たくないかで言えば、出たくなかったんやホントは。70年以上前のやらかしを考えるとな」

隼鷹「結果論だと思うけどなあ」

龍驤「例えそうでも、あの人の名が残ってるのが辛いんや。ウチの見てないところで、誰かが今回の作戦成功させてくれてれば気が楽になってかもしれん」

隼鷹「本当にそう思う?」

龍驤「…わからへん。今は自分が選ばれてホッとしてる気持ちもあるしな」

隼鷹「タバコいい?」

龍驤「ええけど、よう吸うなアンタ」

隼鷹「喫煙者は白い目で見られるけどさあ、タバコは大事なんだよ。色々まぎらわせるのにさ」

胸元から一本のタバコを取り出して火をつける。

隼鷹「龍驤も吸う?」

龍驤「ウチはあかんねん、昔試した見たんやけど。酒だけでええわ」

隼鷹「そっかあ。鎮守府じゃさあ、ほとんど吸う奴いないから肩身狭いんだよねえ」

龍驤「天龍あたりは吸うんやないの?」

隼鷹「いやアイツ、中身は未成年だし。アタシのこと羨ましそうに見てるけど、一緒にいる龍田の視線が怖い」

龍驤「姉妹でべったべたやな」

隼鷹が吐き出す煙は海風ですぐに拡散する。

隼鷹「お察しの通り、提督に志願したんだよアタシ」

龍驤「ウチに同情したんか?」

隼鷹「同情って悪いことなのかい?」

龍驤「……」

隼鷹「アタシらは、あの戦いをくぐり抜けた戦友じゃん? たとえそれが艦の記憶であってもさ。同じ時間を共有した仲だからこそわかる気持ちってあるじゃん。それが同情だろ?」

龍驤「…せやな。すまんかったね」

隼鷹「ありがたい気持ちがあるってんなら。帰ったらさ、鳳翔さんとこで奢ってよ」

龍驤「嫌や。それとこれはちゃうし」

隼鷹「ちぇっ」

龍驤「まあ、あれや。最初の一杯だけはアンタとの友情に奢ったるわ」

隼鷹「サンキュ。じゃあ、明日からバリバリやりますか」

タバコを携帯灰皿にもみ消して背を向けた隼鷹に
龍驤がつぶやく。

龍驤「ホントにありがとな」

AL作戦海域まであと1日。
2014. 09. 10  
-横鎮提督のとーこさんじゅうはちさい- (AL/MI作戦発動前夜)
「AL作戦 vol.0」

居酒屋鳳翔。

とーこ(提督)「お、来たね」

龍驤「そら、呼び出されれば来るわ」

とーこ「時々呼び出しても来ねえのが居るんだよ」

龍驤「しゃないんやない? まあウチもブッチしたいところやったし」

とーこ「……まあいいや、今日は奢るから好きなもん頼みな」

龍驤「奢りかあ…まあええわ。鳳翔さん、ホッピー頼むわ。キンミヤで割ってな」

とーこ「ビール飲めばいいじゃんか」

龍驤「こっちのほうが好きなんやもん」

運ばれてきたコップを一気に飲み干す。

龍驤「ああ、やっぱホッピーは美味いなぁ~♪」

とーこ「関西ではあんまり飲まないらしいけどね」

龍驤「えええ! 嘘やぁ~」

とーこ「東京の居酒屋で飲むもんらしいぞ」

龍驤「まあ確かに前に居った呉では飲んでなかったなあ」

とーこ「お前は横浜生まれの横須賀育ちだもんな」

龍驤「ウチの隠された出生をバラすなや」

とーこ「いや、隠してないだろ」

龍驤「あれぇ?おかしいなぁ~」

話すことは他愛のないことだ。
少し前に見聞きしたもの、
料理のうんちく、
誰それが何しただの、
ただ、ダベっているのだけで楽しい。

龍驤「…さて、いい感じに酔ってきたなぁ。一体何の用なん」

とーこ「……」

龍驤「めったに顔合わせない提督が、わざわざウチを呼んだっちゅうことは、なんかあるんやろ?」

とーこ「ホントは素面のうちに話すのが筋なんだろうけどさ」

龍驤「せやな。酒の勢いを借りて言うことなんて碌なもんやない」

とーこ「返す言葉もないな」

龍驤「ええわ。で、何なん?」

とーこ「龍驤。今度の作戦でAL方面艦隊として出撃してくれ」

龍驤「……何でウチなん? 提督も知っとるやろ、ウチとあの海域の因縁は」

とーこ「お前が艦隊で一番練度の高い軽空母だからだ」

龍驤「そやろね。勝利のためなら、酷いことを『平気な顔』して言うんやね。アンタは」

とーこ「一人の艦娘の都合なんて艦隊の勝利に比べるほどのこともない」

龍驤は目を細めながら口の端に笑みを浮かべる。

龍驤「なら申し訳無さそうな顔すんなや! もっと上から命令すればええやんか!」

とーこ「……」

龍驤「ウチら艦娘は兵器や。アンタの都合ですり潰すような使い方だって出来るやろ!」

とーこ「……」

龍驤「ウチはアンタなんか嫌いや! 執務室で命令すればいいようなことを、わざわざ鳳翔さんとこまで呼び出して。楽しくだべってる裏でどうやって切り出そうかとか悩んで、悩みながら非情になろうなんて考えるアンタが大っ嫌いや!」

とーこ「……」

龍驤「ウチ、この艦隊が好きや。みんなでなんやかんやとワイワイするのが好きや。アンタがバカやって、吹雪がプリプリ怒ってるのをみんなで笑ってる日常が好きや。だからいつも通りやって欲しいねん。変に気を使うのはアンタらしゅうない。いつも通りでええねん」

とーこ「龍驤、出撃頼む」

龍驤「まかしとき! ウチがおるから主力艦隊やね!」

龍驤はニッと笑うと、カウンターに突っ伏した。
時を置かずして龍驤から寝息が漏れ始める。

とーこ「…鳳翔。勘定よろしく」

鳳翔「はい。今日もありがとうございました。それと提督」

とーこ「?」

鳳翔「あまり気を使うのは返ってよくありませんよ。私たちは前の記憶を持っていますけど、それにとらわれている娘はほとんどいません。龍驤さんもそれを怒っていたんですから。今の私たちは旧海軍の軍艦ではなく、あなたの艦隊の艦娘なんですからね」

とーこ「わかった。今日の私はD判定負けだね」

鳳翔「あらあら、提督に負けをつけるなんて、龍驤さん大金星ですね」

苦笑するより無い。




龍驤を背負って店を出た提督は空母たちの宿舎へと向かった。
宿舎にたどり着くと、入り口脇の喫煙スペースに一人の艦娘が居た。
タバコを吹かしていたその艦娘が提督の姿に気がついた。

隼鷹「お、提督じゃん。どうしたの?」

とーこ「龍驤の送迎だよ。隼鷹は今日は鳳翔のとこには行かなかったのか」

隼鷹「訓練中に龍驤が今日は提督に呼ばれたーって自慢しまくってたからね~。まあ今日のところは遠慮しておこうかなって」

とーこ「おや、そりゃあ悪かった」

隼鷹「いいっていいって。で、今日は楽しめたの?」

とーこ「うーん、龍驤に叱られたって感じだよ」

隼鷹「あ~、あれでしょ。次の作戦のこととか話したんでしょ。」

とーこ「よくわかるな」

隼鷹「だって、あのとき龍驤と一緒に出撃したのアタシだし」

とーこ「!」

隼鷹「しまったって顔してるねえ」

とーこ「からかうなよ…」

隼鷹「練度の高さからして龍驤を出撃させるってんでしょ。それを言うために呼び出したって感じ?」

とーこ「ご名答。頼み方を間違えてね、それで龍驤に叱られたんだよ」

隼鷹「提督さあ、アタシも出撃組に加えてくんないかな。軽空母、もう1隻くらい出すでしょ?」

とーこ「お前は飛鷹と組ませた運用で考えてたんだが…」

隼鷹「それはそれで正しいんだけどさ。実際、AL作戦で龍驤の気持ちが分かれるのってアタシぐらいじゃない」

とーこ「龍驤がもし感情にとらわれそうになったら、お前が止めるっての?」

隼鷹「アタシしか出来ないんじゃない?」

とーこ「…そうだな」

AL/MI作戦発動まであと18時間。
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